2014年1月2日木曜日

2014年を迎えて

2014年を迎えて年頭所感

2013年12月31日、晴れ渡る空に富士の高嶺を見る。霊山の英気に触れ、自らの視野の狭さを自戒しながら眼下を流れゆく富士川に悠久の時を感じる。人間が所有するというものは、一時の欲望を満たすものであって、真に所有することはない。いずれ死期を迎える。

何が難関なのか、卵が孵って雛になるためには殻を打ち破らなければならない。それも雛が中から打ち破らなければならない、難関はこの孵る雛にとっての殻のようなもの。人にとっては目に見えない殻。いつのまにか自らの心にできてしまった殻をまだ薄いうちに打ち破らねばならない。

ビジネスがうまくいくいかないも、その原因は自己にあり。
「人間社会には、信じるという精神機能の薄弱な者、中途挫折の惰性をもっている者、物事を正面から素直に見られない者、利己中心の発想法から一歩も出られない者、邪推ばかりしたがる者、実に限りない多様性が人間社会にはある。・・・その中で非常に面白い現象は、大発展をとげている会計人は、決まって、格差を作る主人公は俺自身なのだ、と考えており、反対に足踏み転落を続けている会計人は、格差の原因は俺以外の環境条件の中にあるのだと思い込んでいることです。」(「激流に遡る」 飯塚毅著 199頁~200頁)

2014年をこの心境を持って、すでに硬くなってしまった可能性が高い自身の殻を打ち破っていこうと思います。


啐啄同時」(さいたくどうじ)とは、雛が卵の殻を打ち破らんとする時と、親どりが外からつついて殻を破るのを手伝ってくれる、その瞬間がまさに同時に行われなければならないことを意味します。
 
 
 

よき会計人の先輩方、仲間のみなさん、先達の書物をもって、外側から私の殻をつついてもらいながら、私自身も内側からその殻を突き破る1年として2014年を過ごしたいと思います。
 
  
              
                                    
                                    2014年1月1日
                                    公認会計士・税理士 久保田 亮示